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KlangRuler / Space Age

Review

2024.05.31

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世界的ブレイクを目前にしている新しい学校のリーダーズの「オトナブルー」の作曲でも知られるトラックメイカーyonkeyを中心にした5人組アーティスト、KlangRuler。「Set Me Free」「ジェネリックラブ 2.0 feat. Shelhiel」「ちょっとまって」などのデジタルシングルを含む1stアルバムは、“AI によって音楽が大量生産され、ヒトに消費される未来”を舞台にした作品。レトロフューチャー(過去の人々が思い描いていた未来像)をテーマに置き、アルバム全体を統一したテイストで彩っているわけだが、サブスクやSNSで音楽を聴くのが当たり前になっている今、コンセプトアルバムのスタイルを掲げた作品を発表すること自体がかなり挑戦的。アナログシンセに象徴されるSF的な音を散りばめながら、デジタルと生楽器を絶妙なバランスで融合させたサウンドメイクはまさにレトロフューチャー的で、アルバムの主題と音像がしっかりと結びつているところも本作の大きな魅力だ。また、アルバム全体を通してボーイ・ミーツ・ガール的なストーリーが流れていて、誰もが気軽に楽しめる間口の広さも備わっている。個人的にもっとも印象的だったのは「Spaceship」。広大な宇宙のなかで離ればなれになり、〈僕らはまた一人きり〉と歌われるこの曲は、映画『インターステラー』やデヴィッド・ボウイの『スペイス・オディティ』などSFや宇宙をモチーフした名作との連なりを確かに感じさせる。(森朋之)

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album
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