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眉村ちあき さらなる飛躍の時を迎えた彼女の今が詰まったアルバム『うふふ』

Interview

2025.03.28

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眉村ちあき、通算7枚目となるオリジナルアルバム『うふふ』が完成!  初めての海外ミュージックフェスティバル出演で受けた刺激と感銘、喉の治療を通じて感じた、歌うことへの喜び……。さまざまな経験を経て、さらなる飛躍の時を迎えた彼女の今が詰まった作品について語ってもらった。また、ここでは撮り下ろし写真のアザーカットも公開!
Text 山本祥子
Photo 佐野円香

”これは完璧!”と言えるものを1つずつ編み出そう

■5周年を記念した待望のニューアルバム『うふふ』、天才の所業でした!

「わーい、ありがとうございます!  今回収録される曲は、歌詞やメロディ、アレンジも全部、何日も考え直して作っていったんです。今までは衝動的に作って、それでOKだと思ったら完成にしていたんですけど、今回はすべての工程で、本当にこれが正解なのか?  これでいいのか?ということを何度も確かめていました」

■大きな変化だと思うのですが、何かきっかけがあったんですか?

「ピコーン!というきっかけはないんですけど、いろんなアーティストの方と話している時に、この人は1ヵ月かけて作詞しているんだとか、この人は次の日に聴き直して修正しているらしいという情報を得て、自分がそうやってみたらどうなるんだろう?と思ったんです。あとは、これまでリリースしてきた曲の中に、作った何年後かに聴いた時、この歌詞はこうしたほうがよかったな〜みたいに思うことがあったんですよね。それはよくないなって思ったので、そんなことが絶対にない曲を作ろうと。“これは完璧!”と言えるものを1つずつちゃんと編み出そうと思って作っていきました。なので、本当に完璧な曲しかありません!」
■一度形になったものを見つめ直して、そこから直していく作業に戸惑うことはありませんでしたか?

「めっちゃありました。何度も修正していくうちに、何が正解かわからなくなってしまうこともあって。そんな時は最初の衝動を信じて仕上げていきました。歌い方も試行錯誤してより良くしようと思ったんですが、やっぱり一気に感情を込めて歌ったほうがいいなと思うこともありましたし。この作業をしたおかげで、一周回って衝動的に歌うことの良さに気づけたりして、すごくいい勉強になったんです」

■全体的な歌詞の印象として、大人っぽくなったなと思って。

「今回、声帯の手術をしたことで、いろんなことを考える時間が2ヵ月ほどあったんです。その時期は声を出してはダメだったので、本当にゆっくり過ごしていたんですよね。時間ができたら、どんどん心の余裕もできて、人と接した時に、もっとこうしたほうがいいのかな?とか、あの時の私の考えは違っていたかな?とか、いろいろ考えたんです。それまでは、全国ツアーをして、制作をしてと、とにかく忙しくて、自分に余裕がないから、人と衝突することも多くて」
■それが正直に歌詞にも出ていましたよね。

「そうなんです。絶対に私が正しいと思っていたし、ミュージシャンに対して“意識が低すぎる!”って決めつけちゃうこともあって。私はこんなにやっているのに、なんでこの人はやらないんだろう?って、私の考えを押し付けていたんです。でも、この考える期間を経て、自分は人と違うし、人は自分と違うことを再確認したんです。人間って、相手の心の中は覗けないから、自分で決めつけすぎたこともあったなって反省して、アルバムの1曲目“許されたことがある”ができたんです。私、これまではイヤだって思った人は全員ブロックしていて」

■「顔ドン」の歌詞にもありましたよね(笑)。
「そう!  でもそこでブロックを解除した時に、自分も許された気がしたんです。相手に求めることがあるなら、自分も絶対にやらなくちゃいけないじゃないですか。でも、相手に何も求めなくなると、自分もすごくラクになって、自分なりにやればいいんだなって思えたんです。この曲ができて、すごく優しくなれた気がします。最近、全然怒らなくなったんですよ」

■そんなに大きな変化があったんですね。サウンドに関してはどんな変化がありましたか?

「今回はストリングスがすごくよく効いていると思います。以前、手越祐也さんのシンフォニックコンサートを観に行った時、初めて生演奏でストリングスの音色を聴いたんです。その時にものすごい数の奏者の方がいて、同じメロディをこんなにたくさんの人が同時に弾くと、ものすごい音に厚みが出るんだって感動したんです。それに、意外と人によって弾き方が違うんですよね。震わせていたり、真っ直ぐに弦を引いていたり、それがすごく面白くて、それからは私もストリングスを100個くらい重ねてみたりしたんです」
■そんな極端なところ、好きです!

「あはは!  重ねれば重ねるほど楽しいんですよ。あとは今回、“季節風”のアレンジをしてもらった兼松衆くんの影響で、また新たな自分を発見したんです。私は、ピアノなどの音をしっかりとしたリズムで置くのが絶対で、少しでもズレると気持ち悪く感じていたんですよね。でも、兼松くんは、そのズレることの面白さを教えてくれたんです。バチッと決めすぎない中での遊びを入れることによって、また曲の雰囲気がガラッと変わったんです」

■先ほど話していた、心に余裕ができたこととも繋がっていそうですね。

「そう思います。前は絶対にこれじゃなくちゃダメ!ということが多すぎたんですよね。今回のことがあって、こうやってみんな、最後はジャズにいくのかなって思いました(笑)」

■確かに(笑)、その推理は間違いないですね。

「きっとそうやってみんながどんどん音の変態になっていくんだと思います(笑)。そういえば、以前、バンドマンやミュージシャンの人達で集まってゲームをしたことがあるんですけど、リズムに合わせた言葉遊びをしていたんですね。そこでもリズムがズレたらすごく気持ち悪くなっていたんです。で、“なんでみんなプロなのにズレるの!?”って説教していたんですよ(笑)」
■そんな厳しいゲームは参加したくないなぁ……(笑)。

「アハハ!  でも、最近になって頭の中にあるメトロノームを外したら、すごく楽しくなって、作る曲も変化してきたんです」

■そんな変化があったからか、よりソウルフルな歌声になっているように感じました。

「今までは絶対にピッチが合わないとイヤだったんですけど、大御所と言われるミュージシャンの方々の曲を聴いていると、そのズレさえも味にしていて、すごく気持ち良く仕上げていることに気づいたんです。ピッチのズレも表現のスパイスとして使っているんだってわかった瞬間、すごい!って感動したんです。私もそこを目指したいなと思ったんです」

■まさに「許されたことがある」にその味を感じます。

「この曲は、みんなが口ずさんでくれるようなゴスペルっぽい曲を目指しました」

■今の自分が表現された曲からスタートしていたんですね。「恋の駆け引きだるい」もすごく面白い曲でした。

「この曲は、友達に愚痴を言った時に、初手で正論が返ってきて、“この人と絶対に恋愛をしたくない!”って思ってできた曲です」
続きはBACKSTAGE PASS 2025年1月号でお楽しみください!!
7th Album『うふふ』

7th Album『うふふ』

2024.11.27 Release
CD ¥3,500

01. 許されたことがある
02. 幸福ミュージック
03. Hangover
04. 恋の駆け引きだるい
05. 最後のお願い
06. 私は知りたい。
07. Pitapat
08. 季節風
09. Homesick
10. とっておき
11. 凸凹
12. バケモン
13. 濾過
14. 朗読
〈Bonus Track〉
15. オー!サカナ!!
https://www.toysfactory.co.jp/artist/mayumurachiaki/disco/2772



『Chiaki Mayumura Tour あはは いひひ うふふ えへへ おほほ』
2025年1月18日(土)東京都 Spotify O-Crest
2025年1月25日(土)神奈川県 横浜BAYSIS
2025年2月8日(土)埼玉県 HEAVEN'S ROCK Kumagaya VJ-1
2025年2月9日(日)静岡県 LiveHouse 浜松 窓枠
2025年2月15日(土)鹿児島県 SR HALL
2025年2月16日(日)福岡県 INSA
2025年3月2日(日)千葉県 KASHIWA PALOOZA
2025年3月29日(土)愛知県 新栄シャングリラ
2025年4月19日(土)北海道 SOUND CRUE
2025年4月20日(日)宮城県 space Zero
2025年4月29日(火・祝)広島県 CAVE-BE
2025年5月7日(水)大阪府 Music Club JANUS
2025年6月8日(日)東京都 WWW X
2025年6月28日(土)沖縄県 桜坂セントラル

『Chiaki Mayumura Tour うふふ After Party でゲソタコ』
2025年6月29日(日)沖縄県 Output

https://bio.to/1rbDHXTW
眉村ちあき
まゆむらちあき。弾き語りトラックメイカーアイドル兼(株)会社じゃないもん取締役会長兼カリスマ。’19年5月、アルバム『めじゃめじゃもんじゃ』でメジャーデビュー。’24年11月、デビュー5周年を記念した7thアルバム『うふふ』をリリースした。現在、ツアー『Chiaki Mayumura Tour あはは いひひ うふふ えへへ おほほ』を開催中。
公式サイト https://mayumura.tetetetetetetetetete.club/
BACKSTAGE PASS 2025年1月号

BACKSTAGE PASS 2025年1月号

表紙:-真天地開闢集団-ジグザグ/バックカバー:FANTASTICS
発売:11/27(水)
定価:1,100円(本体:1,000円)
判型:A4
頁数:136
https://amzn.asia/d/5369ynC

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