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水曜日のカンパネラ / POP DELIVERY

Review

2024.05.31

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収録曲8曲中6曲がタイアップ曲。ケンモチヒデフミによるJ-POPのフォーマットから大きく逸脱したフリーキーな楽曲で知られる水曜日のカンパネラだが、もう既に我々の生活のあちらこちらからその楽曲が聴こえるのが日常になっていることが伝わる。「幽霊と作家」はフジテレビ系水10ドラマ『婚活1000本ノック』の主題歌。水カンの楽曲の中では珍しくJ-POP的な要素の強いサウンドデザインだ。かと思えば、Amazon Originalドラマ『僕の愛しい妖怪ガールフレンド』主題歌の「たまものまえ」はマーチ調のイントロから始まり、〈こん ここん〉という狐の鳴き声が奔放に鳴り響く。コカ・コーラのサマーキャンぺーンソング「マーメイド」はダブを効果的に使って夏気分を盛り上げる。キワとキワを自由自在に行き来する水カンならではのポップワールドがぎっしり詰まっているEPだ。作品ごとに驚かされるのは詩羽の歌唱力の進化だ。特に後半の歌の伸びに惚れ惚れさせられる「聖徳太子」、歌とラップを交錯させ、駄洒落をスタイリッシュに昇華させた「四天王」、かわいらしい声質から始まり、ドスの効いたラップから軽やかに舞うようなラップ、強い芯を感じさせるサビのヴォーカリゼーションと、パートごとに面白いように声色を変える「キャロライナ」、朗読チックな歌唱がアクセントの「アルキメデス」。もちろん「たまものまえ」も「幽霊と作家」もどちらもハイクオリティに自分のものにしている。(小松香里)

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EP
WARNER MUSIC JAPAN
通常盤CD ¥2,500

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