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菅田将暉 / SPIN

Review

2024.06.28

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前作『COLLAGE』以来、約2年4ヵ月ぶりのオリジナルアルバム『SPIN』。1曲目の「二つの彗星」(作詞・作曲:甫木元空 (Bialystocks Vo.&G.)/編曲:西田修大)から5曲目の「惑う糸」(作詞・作曲・編曲/Vaundy)までは提供曲。6曲目の「谺する」(作詞・作曲:菅田将暉、タイヘイ/編曲:タイヘイ)以降は、菅田将暉自身が作詞・作曲もしくは作詞を担当した楽曲で構成されている。アルバム前半は幅広いジャンルのアーティストとしてのコラボより、シンガーとしての表現力を発揮。中盤以降は、ソングライター、プロデューサーとしての役割を含め、アーティストとしての総合力が存分に反映された作品と言えるだろう。音楽の幅も大きく広がっている。盟友・石崎ひゅーいとの共作による「サディスティックに生きなくちゃ」はライヴ的な揺れを活かしたバンドサウンド、ポストパンク的な音像が自由に描かれたナンバー。音楽活動を支え続けているタイヘイとのコライトによる「Magic Hour」では、しなやかなグルーヴと郷愁的なメロディ、名づけることができない感情の揺れを描いた歌詞が響き合う。エンターテインメントのど真ん中に存在しながらも、音楽においては、迷いや混乱、葛藤——頭と体が“SPIN”するような——などもリアルに表現してみせる。このコントラストこそが菅田将暉の特徴であり、他にはない魅力につながっているのだと思う。内モンゴル自治区出身の写真作家・Ryu Ikaによるジャケット写真も素晴らしい。 (森朋之)

07.03 Release
album
Epic Records Japan
通常盤CD ¥3,500 他全2形態

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