テレビ朝日系で放送中の『仮面ライダーガヴ』主題歌としても話題のナンバー「Got Boost?」。仮面ライダーの世界観に沿ったメッセージ性の強い言葉を、キラキラとしたサウンドに乗せ届けるポップチューンだ。FANTASTICSとして楽曲に込めた想いや、パフォーマンスのポイントについて、世界と佐藤大樹にインタビュー。また、ここでは撮り下ろし写真のアザーカットも公開!
Text 瀧本幸恵 Photo 大川晋児(Sirius)
Hair&Make-up 福田翠、加藤恭子(Luana) Styling 菅沼愛(TRON)
よく歌詞を見てみると哲学的なことを言っていて
■今作は、テレビ朝日系で毎週日曜午前9時から放送中の『仮面ライダーガヴ』の主題歌です。決定した時はどう思いましたか?
世界(せかい)「確か、楽屋でメンバーが集まっている時に、マネージャーからさらっと告げられました。“やったぜ、俺ら!”って、ファンの人たちに自慢できると思いましたね(笑)。LDHでは、仮面ライダーシリーズの主題歌を担当するのは僕らが初めてなんです。メンバーの誰かが出演するとかでもなく、純粋に主題歌ができるのは光栄ですし、嬉しかったです。ファンの方も友達とかに“FANTASTICSって誰?”って言われた時に“仮面ライダーガヴの主題歌を歌ってる人達だよ”って言えるようになるので、すごく嬉しかったです。僕は特に特撮作品が大好きなので、関われたことが本当に嬉しくて。特別な想いがありました」
佐藤大樹(さとうたいき)「男の子はだいたい子供の頃に仮面ライダーを観て育っていますから。僕も、ついにFANTASTICSが仮面ライダーシリーズの主題歌を担当できるまで来たか!って、感慨深いものがありました」
■最初に「Got Boost?」を聴いた時はどう感じましたか?
大樹「キャッチーで耳に残るなと思いました。やっぱり仮面ライダーはたくさんの子供たちが観る番組なので、子供たちにもすぐに覚えてもらえそうなポップな曲調だなって」
■前作の『仮面ライダーガッチャード』の主題歌「CHEMY×STORY」がロック調だったので、だいぶ違うなと。
世界「そうなんですよ。令和ライダーの主題歌はわりとハードなものが多かったので、異色な感じはあります。何年後かに令和ライダーの主題歌を並べた時に“「Got Boost?」だけ違う感じだね”とかって言われたらいいなって」
■『仮面ライダーガヴ』は“お菓子”がモチーフになっている作品なので、その可愛らしい感じにもマッチしていますよね。
大樹「〈酸いも甘いも〉とか〈Honey&Vanilla ときどきBitter〉とか、お菓子にかかっている歌詞もあって」
世界「全体としてはメルヘンな感じですね。けど、意外とメロディラインやトラックには今のトレンドも反映されているんです。それから、作詞を藤林聖子さんが担当してくださっていて」
■『ガッチャード』もそうですし、数々の特撮ソングの名曲を手掛けていらっしゃる方ですよね。
世界「そうなんです。だから、がっつり仮面ライダーの目線に立って書いてくださっていて、それを僕らが歌うのも不思議な感じもします。ただ、内容は結構重いというか、リアルなことを言っているんですよね」
■ガヴは歴代の中でもかわいらしい見た目ですけど、物語の中には単に敵を倒すだけではない深いメッセージ性も感じられて。そこにこの主題歌のリアルな部分がリンクするのかな?と感じました。
世界「そのあたりは子供たちというより、大人の方が感じる部分なのかなとは思いました。昭和・平成ライダーにもいわゆる“裏テーマ”みたいな、大人が観たら気付くテーマはあったんですけど、今回のガヴは特にその部分が顕著に出ている気がしますね。“Got Boost?”も最初は明るくていい曲だなっていう印象だったけど、よく歌詞を見てみると哲学的なことを言っていて。英語にしてやんわり隠していたりはしますけど、結構ハードなことを言っているんですよね。〈Never enough~ 〉とか、誰かを笑わせるために満足しない、ですから」
大樹「〈急いで 間に間に合うように〉とかもですよね。僕も曲がポップな感じだったので、歌詞も仮面ライダーということもあり、ポップなのかなって思ったんですけど、意外と深いことを言っているんだと思いました。特にサビの〈他人事には敏感 なのに自分事には鈍感〉とかは、大人に刺さるなと。仮面ライダーの曲でもこういう表現をするんだって、驚きました。逆にFANTASTICSの曲としては、仮面ライダーに関係なくメッセージを受け取ってもらえるのもいいなと」
■確かに〈他人事には~〉のところは印象に残りました。ちなみに大樹さんは“他人に敏感”ですか。
大樹「僕は違います。人にあんまり興味がないので(笑)」
■メンバーの中で言うと誰が敏感ですかね。
大樹「堀夏(堀夏喜)です。あと、(木村)慧人もそうかな?」
世界「僕から見ていると全員敏感な気がしますね。そもそも(大樹が)誰が敏感かに気付いているのも、敏感だからじゃないですか」
■世界さん自身はどうです?
世界「僕は他人にも敏感ですけど、自分にも敏感です。ただ最近は、敏感に気づくことがあっても、“まぁいいか”って流します。仕事以外のことであれば。プライベートならそれで失敗することがあっても、それまでというか。失敗からしか学べないこともあるから。特に子供の時はそうですよね」
■そういう大人に向けたようなメッセージがある楽曲を、子供向けに発信することについてはどう思いますか。
世界「自分たちが子供の頃に聴いていた曲も、大人になって聴き直したら、結構深いこと言ってたなってことがありますよね。それにこれはFANTASTICSの曲でもあるので、聴いてくれた人がそれぞれの視点で受け取ってもらえたらいいんじゃないですかね。それに歌詞って歌になってるから言えることとかも多いじゃないですか。歌詞だけ読んだら、結構攻めてるものとか。僕らの曲でも“これは浮気ってことですか?”みたいなのもあるし」
大樹「結構ありますね(苦笑)」
■可愛い感じをやるのはどうでした?
大樹「FANTASTICSにしかできないと思ってやりました。GENERATIONSやTHE RAMPAGE、BALLISTIK BOYZにはできないでしょう(笑)」
世界「確かに(笑)」
大樹「“High Fever”の時も思いましたけど、今回、更新しました」
世界「僕はコミカルな世界観は好きなんですけど、可愛いのはちょっと(苦笑)。他のメンバーみたいにちゃんと狙って可愛いって言われるようなことはできないんです。だからコンセプトを聞いた時は大丈夫かな?って心配しました。でも、蓋を開けてみたらコミカルにやれる感じの設定だったので良かったです。ふざけるのは好きなので(笑)。監督の二宮(“NINO”大輔)さんもすごく乗せてくれて楽しかったです」
大樹「前作の“ブレイクライン”も二宮さんに撮ってもらったんですけど、映画『逃走中 THE MOVIE』のファイティングテーマということで、その世界観に寄せてみんなでお芝居をしたんですね。それに対して今回は、カラフルでポップっていうまた違った世界観なんですけど、僕たちのことを理解してくださっていて、僕らそれぞれの個性や得意なジャンルをちゃんと汲み取ってくださっているからこそ、どちらの世界観も成り立っているなって思いました」
■この曲の振付は世界さんが担当されてますね。やはり大好きな仮面ライダーということで、ご自身でやりたいという想いもありましたか。
世界「俺以外にいないでしょうって(笑)。僕より上手に振付をできる方はいると思うんですけど、僕より振付もできて、仮面ライダーが好きな方はなかなかいないと思うので、やらせていただきました。とはいえ、考えるのは結構大変でした(苦笑)。今回は特に難しいことはやらずに子供目線を大切にして、曲の良さと、ガヴの世界観の良さを伝えられるようにしました。あと、オープニングで(主人公の)ショウマくん(知念英和)たちが踊っているところがあるんですけど、そこはリンクさせたほうがいいなと思って、同じ歌詞の部分は同じ振りにして、振りがない部分は僕のほうで付け足して。ちなみにオープニングの振りは滝澤諒くんが考えたらしくて」
大樹「えっ、そうなんですか?」
世界「番組側からもぜひこの振りを生かしてほしいとのことだったので、取り入れさせてもらいました」
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Single「Got Boost?」
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01. Got Boost?
02. Got Boost?(TV size)
03. Got Boost?- Maozon Remix
04. Got Boost?- KOTONOHOUSE Remix
05. Got Boost?(Instrumental)
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FANTASTICS LIVE TOUR 2024 “INTERSTELLATIC FANTASTIC” -THE FINAL-
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FANTASTICS
ファンタスティックス。’16年、EXILEの世界、佐藤大樹をリーダーとして結成されたダンス&ヴォーカルグループ。武者修行を経て、’18年12月に1stシングル「OVER DRIVE」でメジャーデビュー。’23年12月、3rdアルバム『FANTASTIC ROCKET』を発表。’25年2月5日、ミニアルバム『Dimensional Bridge』、ライブ映像作品『FANTASTICS LIVE TOUR 2024 “INTERSTELLATIC FANTASTIC” -THE FINAL-』を同時リリース予定。
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