ONE N’ ONLYがEP『Fiesta』をリリースした。ラテンツアーを経て、独自の路線“Jatin P op”へと進化した、ワンエンの唯一無二のスタイルが詰まった今作。現在開催中の自身最大規模となるツアーを盛り上げる、お祭り騒ぎな1枚について聞いた。また、ここでは撮り下ろし写真のアザーカットも公開!
Text 斉藤碧 Photo 木村心保
Hair&Make-up 中島康平、椎津 恵、藤村はる香
■最新EPの制作はいつ頃から?
HAYATO「具体的に動き始めたのは今年の6月からですね。僕らは昨年からずっと47都道府県ツアーを廻ってきて、今年4月にそのツアーファイナルをパシフィコ横浜で開催したんです。そこでのライヴが、今までのワンエンにとって1つの大きな節目になったんです。だから、まずはツアーを終えて一息ついて、じゃあ次はどうしようか?っていう感じで、新曲のデモを集めていきました」
NAOYA「先行配信曲“DOMINO”“ALL OUT”“Fight or Die”はパシフィコで披露するために準備していたけど、それ以外の新曲は次のツアーを見据えて作ってたよね?」
HAYATO「そうだね。EPのリリースと同じタイミングで秋ツアーをやることも決定していたので、そのライヴでどう見せたいかを考えながら。今までのワンエンにはなかった曲調を意識して制作していきました」
■表題曲のタイトルは、スペイン語で“祝祭”を意味する「Fiesta」。ラテン調の楽曲をリードにした理由はなんでしょうか?
KENSHIN「もともとワンエンはJ-POPとK-POPを融合した“JK-POP”をコンセプトに始動したんですが、活動を進めるうちに南米のSWAG(ファン)が増えていって。その声に応えるために南米ツアーを行なったりしたんですけど。昨年8月に配信した“EVOL”あたりからは、今まで以上にラテンの要素を強めにした楽曲“ジャティンポップ”(J-POP+ラテン)を僕らの強みとして打ち出してきたんです」
HAYATO「“DOMINO”もそうですね。ただ、“DOMINO”の場合はパフォーマンスで魅せる側面が強かったんですが、SWAGにも楽曲に参加してもらえば、もっとツアーが盛り上がるんじゃないかなと思って」
EIKU「“EVOL”や“DOMINO”に続く、お客さんと盛り上がれるジャティンポップが欲しいという僕らの想いを伝えた上で、作っていただいたのが“Fiesta”でした」
■レコーディングはいかがでしたか?
EIKU「僕は〈yessir〉と煽るところがメインなので、ライヴを想定して、いい意味でふざけながら歌いました」
■EIKUくんパートは英語が多いんですね。
EIKU「(歌詞を見ながら)うん、ほとんど英語ですね。この曲はサンカ%&△ …… 日本語、英語、ポルトガル語の3ヵ国語が散りばめられているので!(笑) その語感の違いも楽しいんじゃないかなと思います」
REI「ちなみに、僕のパートに出てくる〈コモエスタ〉はスペイン語で“お元気ですか?”っていう意味なんですけど…… 」
TETTA「4ヵ国語じゃん(笑)」
REI「あははは。この曲には“純粋に楽しんでほしい”という狙いがあるので、発音をあえて日本語っぽくしていて。技術にこだわるというよりは、勢いを大事にしながら、音源を聴くだけでも高揚感を得られるようにレコーディングしました」
TETTA「逆に僕は、ある程度作り込んでからレコーディングに臨みましたね。とはいえ、パッション重視という方針もあったので、そこに自分がやりたいことを上手く取り入れながら歌いました」
[L→R/T→B]KENSHIN、NAOYA、REI、TETTA、EIKU、HAYATO
■レコーディング前に想定していた表現から、大幅に変わったパートはありますか?
TETTA「〈Don’t be afraid〉は、もともとアクセントを結構強めに入れて歌ってたんですよ。でも、言葉を繋げて流れるように歌ったほうが聴きやすいと、レコーディング中にアドバイスいただいて。いろいろ試した結果、今の歌い方になりました」
KENSHIN「僕のパートは歌割が面白いんですよね。サビの後半はHAYATOのポルトガル語パート、REIくんの英語パートに続いて、最後に僕が日本語で〈大丈夫できるよ〉って歌うんですけど、実は3人とも全部同じ意味のことを言ってるんです」
HAYATO「ポルトガル語で“なんて言ったの?”って引っかかって、英語→日本語と続くことで意味を理解していくっていうね」
KENSHIN「そうそう。ここはグローバルに活動している僕達のアイデンティティが色濃く出たパートだと思います。特に〈大丈夫できるよ〉は、デモを聴いた時から耳に残るなと思っていたので、自分も中毒性のあるフレーズに仕上がるよう意識しましたね。実際のレコーディングブースには僕1人なんですけど、想像力をフル稼働させて、たくさんのSWAGの姿を思い浮かべながら歌いました」
■2AのNAOYAくんのパートも、TETTAくんとの掛け合いが印象的でした。
NAOYA「次々に歌う人が変わると、疾走感が出ますよね」
KENSHIN「〈No need 休み〉って歌ってるけど、NAOYAは休みなしで働きたいってこと?」
NAOYA「いや、普通に休むけど(笑)。楽曲としては、後半に向けて加速していく部分なので、そのくらいの気合いで歌いました」
■振付はどなたが制作されたんですか?
NAOYA「RIEHATATOKYOのKAITAくんです。KAITAくんは僕らの好みや音楽スタイルをよくわかってくれている方なので、今回も“〈yessir〉の部分はファンの方がペンライトを持っててもできるくらい簡単にしてほしい”っていう僕らからのリクエストを踏まえつつ、ラテン要素を取り入れた素敵な振付を考えてくれました」
HAYATO「ラテン系の振付は、動きを大きく、腰は低く落とすというのが特徴ですね。あとはグルーヴ。〈yessir〉のところは振りもキャッチーなんですけど」
EIKU「(敬礼ポーズで、手を弧を描くように左右に振りながら)yessir!」
HAYATO「それ以外の部分は、外に発散するダンスというよりも、身体の内側で波を作っていって、それが6人分合わさった時に一体感が出るっていうグルーヴィーな振付が多くて。“Fiesta”はそのコントラストがすごく効いているので、観ていて楽しいと思います。あと、サビ頭は全員で前進するんですけど、そこは顔の前で手をピラピラしてて」
EIKU「(振りを踊りながら)ピラピラ~」
HAYATO「なかなかユニークで、僕だったら出てこないだろうなっていう振りなんですけど、それが“Fiesta”のカーニバル感を象徴してるんじゃないかなって思います」
■MVの世界観はどんな感じなんですか?
EIKU「エキストラのダンサーさんがたくさん参加してくださって、一緒に踊ったんですけど、その撮影は身体で会話してる感じがありましたね」
NAOYA「そうそう。実際に炎が上がる中で踊って、“Fiesta”という言葉に負けないくらい、華やかなMVになりました!」
■「Free Hug」も「Fiesta」と同じように世界との繋がりを感じる曲ですが、アプローチが違いますね。
TETTA「ワンエンはカッコいい感じの曲が多いんですけど、この曲は可愛い楽曲ですよね。…… と言っても、レコーディングでは割とカッコよく歌ったんですけど」
HAYATO「歌は可愛くないんかい(笑)」
TETTA「歌はカッコよさと可愛さの間を追求しながら、“世界中の人を幸せにしたい”という想いで歌わせていただきました。ライヴではあざと可愛く届けます!」
■この曲の歌い出しはKENSHINくん。KENSHINくん始まりの曲は煽る印象があったので、優しいアプローチで新鮮でした。
KENSHIN「そうですね。歌い出しでどれだけ曲の世界観を表現できるかで、曲の印象が大きく変わると思うので、歌詞に寄り添う歌い方を意識していて。この曲はヘンにカッコつけることなく、素直に歌いました。僕らは今6年目なんですけど、ここ数年はライヴをしながら“曲の幅がもっと広がったらいいね”って話していたんです。ライヴでのバリエーションが欲しいという意味もありますが、いろいろな曲調を歌いこなせるアーティストが一番カッコいいなと思うので。なおかつ、その軸には“唯一無二のワンエンらしさ”が明確にあって、決してブレブレではないっていうのが理想で。そこに近づけたことが、“Fiesta”と“Free Hug”を通して、証明できたんじゃないかなと思います」
続きはBACKSTAGE PASS 2024年11月号でお楽しみください!!
ONE N’ ONLY
ワンエンオンリー。6人組ダンス&ヴォーカルユニット。’18年11月に1stシングル「I’M SWAG」でデビュー。’23年5月に2ndアルバム『Departure』を発表した。現在、自身最大規模のライヴツアー『ONE N’ SWAG 2024 ¿Fiesta?』を開催中。12月13日に配信シングル「Ring The Bells」をリリースした。
公式サイト h
ttps://one-n-only.jp/
『ONE N’ SWAG 2024 ¿Fiesta?』
2024年9月27日(金)東京・東京国際フォーラム ホームC
2024年9月28日(土)東京・東京国際フォーラム ホームC
2024年10月14日(月)愛知・Niterra日本特殊陶業市民会館フォレストホール
2024年11月15日(金)大阪・大阪国際会議場(グランキューブ大阪)
2025年1月18日(土)東京・東京ガーデンシアター
https://one-n-only.jp/live/live30130/
初回限定盤 CD+BD ¥8,800
通常盤 CD ¥2,750
01. Fiesta
02. R.U.S.H
03. Free Hug
04. DOMINO
05. Too Much
06. Burn it out
07. ALL OUT ※初回限定盤のみ
07. Fight or Die ※通常盤のみ
https://amzn.asia/d/jfI4WFc