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SILENT SIREN×SCANDAL『SHE SCREAM ROCK vol.1』で初の対バンが実現!

Live

2025.09.24

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Text 瀧本幸恵
Photo 高田真希子
SILENT SIRENがバンド結成15周年の記念日となる9月7日(日)に新イベント『SHE SCREAM ROCK』のvol.1を開催した。記念すべき初回のゲストアーティストはSCANDAL。ともにガールズバンド界をけん引する2組だが、“対バン”という形は今回が初となった。
最初にステージに登場したSCANDALは、最新EP収録曲「Terra Boy」からライヴをスタートさせると、「会わないつもりの、元気でね」「瞬間センチメンタル」といった代表曲も含む全10曲を披露。最初から最後までまるでワンマンライヴのような盛り上がりを見せ、SCANDAL MANIA(SCANDALファン)とサイファミ(SILENT SIRENファン)の間に一体感を生み出した。
またMCではヴォーカルのHARUNAがSILENT SIRENとの関係性に触れる場面も。同じシーンにいて、メンバー同士は友人関係にも関わらず、これまでなかなか交わることがなかった2組。周囲からはなぜか一緒にしてはいけないように扱われてきたが、もちろん当人たちにはそんな思いはなく、それぞれに自分たちの道を進んできた結果、今、こうやって一緒にできていることを「本当に嬉しいです。素直にこんな日が来て」と喜んだ。
セットチェンジのブレイクを経て、SILENT SIREN(以下、サイサイ)のステージがスタート。ブラックをベースにしつつもフリルなどあしらったキュートな衣装を着たすぅ(Vo.&G.)、山内あいな(あいにゃん/Ba.)、黒坂優香子(ゆかるん/Key.)の3人が現われると、観客から大きな歓声が上がる。1曲目は「フジヤマディスコ」。サイサイの代表曲の1つであり、盛り上がり必至の楽曲を初っ端から投下。

すぅとあいにゃんはステージ前方のお立ち台に立ち、ゆかるんはこの曲のキーアイテムである扇子を持って踊り、オーディエンスを煽っていく。サイファミたちはこぶしを突き挙げ、曲に合わせて掛け声を入れていき――と思いきや、明らかにMANIAと思われる人たちも見よう見まねなのか、もともと知っていたのかは分からないが、サイファミかのごとく沸き立っている。

SCANDALのステージの際は、もしかして全員MANIA?と思っていたのだが、セットチェンジの際も特に大きな移動がなかったことも鑑みると、2組のファン同士の親和性がとても高いのだと実感する。その勢いのまま掛け声、手拍子、コールアンドレスポンスなどで一体感を高める「milk boy」「八月の夜」と畳みかけて、対バンイベントとは思えないグルーヴを作り上げていった。
すぅ

すぅ

「伝説の夜が始まったんじゃないですか?」。すぅは自ら“伝説”と言うことにツッコミを入れつつも、SCANDALのステージを観ている時点で“伝説”だと思ったと言って笑顔を見せる。またSCANDALのライヴを初めて観た時にギターのMAMIのサウンドに惚れて、同じアンプを半年かけて取り寄せたが、今回、MAMIのアンプが違うものになっていたと語り、笑いの中にリスペクトをうかがわせるエピソードも明かした。
あいにゃん

あいにゃん

中盤は、すぅが「マネしてほしいフレーズがある」と紹介した新曲「きゅぴきゅぴ」や、ライヴ定番曲「女子校戦争」などでボルテージを上げていく。特に「女子校戦争」ではイントロが鳴っただけで歓声が上がり、オーディエンスはクラップに掛け声としっかり合わせていく。すぅとあいにゃんが向かい合ってプレイをするなど、これぞロックバンドというような姿も見せてくれた。
ゆかるん

ゆかるん

MCではあいにゃんが今回のイベントにおいて重要任務を果たしていたことを告白。イベントをやることが決まり、メンバー内で初回は絶対にSCANDALにお願いしたいとなった時、その思いは直接本人に伝えるべきだと考え、HARUNAを呼び出したという。メンバーを代表しての依頼だけに、緊張でHARUNAが来る前に「2杯ぐらいビール飲んで(笑)」と笑いネタも入れつつ、その時の様子を振り返り、結果、HARUNAが「私がメンバーにもマネージャーにも聞いてみる」と繋いでくれたおかげで実現することができたと感謝。「マジでありがとう!」とステージ上からもお礼を伝えた。
ゆかるん
「HERO」からの後半戦はまさに怒涛。フロアからは熱気が立ち昇り、気持ち的にはステージと客席の境がなくなったように感じる。あいにゃんが作詞を担当し、一部ヴォーカルも務める「ALC. Monster」では、「みんなまだまだ足りてないんじゃないの?  かかってこいよ!」というあいにゃんの挑発的な煽りに、オーディエンスも奮起。クラップ、掛け声はもちろんのこと、ヘドバンもかまして全身で曲を楽しむ。「DanceMusiQ」ではメンバーはサングラスをかけてノリノリ。天井のミラーボールが回ってキラキラとした光を放ち、まるでクラブのような空間となった。
ゆかるん
そして、ラストは「チェリボム」。「次の曲でホントに最後です」とすぅが告げると、客席からは本当に名残惜しさが伝わってくる「えーーー!」という声が上がっていたが、その想いをぶつけるようなこの日一番の盛り上がりとなる。〈Cherry cherry bomb!〉と声を上げ、頭上で指でチェリーを作る振付もピッタリ合っている。最後にすぅが「サイファミのみんなも、SCANDAL MANIAのみんなも、スキャちゃんも本当にどうもありがとうございました!  またみんな一緒に遊ぼうね!」と叫び、ライヴを終えた。
ゆかるん
ライヴ後はSCANDALをステージに呼び込み、2組がまさにステージ上で一緒になった。お互いへの感謝や、感想などを言い合う中、「楽しかった」という言葉が何度も飛び交っていたのが印象的だった。SCANDALが19年、SILENT SIRENが15年と、それぞれに積み上げてきた歴史と、それぞれに育ててきたファンが1つとなったこの日は、まさに“伝説”の1日となったと思う。そして、両バンドとも、年月を重ねても変わらぬライヴを届けていることが本当に素晴らしいことだと感じた。すぅが途中のMCで語っていたが、歳を重ね、ライフステージが変わっていくなかでバンドを続けていくことは、以前より確実に難しくなっていると思う。そのなかでも“変わらない”というのは、進化よりもむしろ困難な部分もあると感じる。そういうものをすべて受け止めながら、すぅが最後に言った「ガールズバント最高!」という言葉――きっとこの日、会場にいたすべての人が感じた想いだったに違いない。
ゆかるん
[SET LIST]
SCANDAL
01. Terra Boy
02. 最終兵器、君
03. LOVE SURVIVE
04. Plum
05. Tonight
06. ハイライトの中で僕らずっと
07. 会わないつもりの、元気でね
08. テイクミーアウト
09. A.M.D.K.J
10. 瞬間センチメンタル

SILENT SIREN
01. フジヤマディスコ
02. milk boy
03. 八月の夜
04. きゅぴきゅぴ
05. Lady go
06. 女子校戦争
07. HERO
08. ALC.Monster
09. DanceMusiQ
10. チェリボム
Digital Single「きゅぴきゅぴ」

Digital Single「きゅぴきゅぴ」

2025.06.22 Release

01. きゅぴきゅぴ
https://linkco.re/5Nb0MDCe
『SILENT SIREN 年末スペシャルライブ2025~15年でこんなにたくさん曲ができました~』
2025年12月30日(火)Zepp DiverCity(Tokyo)
https://silent-siren.com/live/detail.php?id=3670

『SHE SCREAM ROCK』vol.2 〜SILENT SIREN × East Of Eden〜
2026年2月27日(金)KT Zepp Yokohama
https://silent-siren.com/shescreamrockvol2/
SILENT SIREN
サイレントサイレン。3人組ガールズバンド。’12年11月にシングル「Sweet Pop!」でメジャーデビュー。’15年1月にはガールズバンドとしてデビュー後最短で日本武道館でのワンマンライヴを開催。’21年12月をもって活動休止。’23年12月に活動を再開した。’25年6月22日、最新曲「きゅぴきゅぴ」を配信リリースした。
公式サイト https://silent-siren.com/

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