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原因は自分にある。 珠玉の4曲からなる“四面体”をモチーフにしたコンセプトEP『テトラへドロン』

Interview

2025.03.29

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昨年11月17日に『ARENA LIVE 2024 白昼夢への招待 at PIA ARENA MM』を開催した原因は自分にある。が、EP『テトラへドロン』をリリースした。今作には“テトラへドロン=正四面体”をモチーフに、それぞれ違うテーマを持つ4曲4様の楽曲を収録。げんじぶのさまざまな魅力が存分に楽しめる、コンセプチュアルな1枚について聞きました。また、ここでは、撮り下ろし写真のアザーカットも公開!
Text 斉藤碧
Photo 河邉有実莉

支配から脱出したい!ってもがく姿をイメージしながら熱量高めに歌いました

■11月17日に『白昼夢への招待 at PIA ARENA MM』を行ない、そこで2025年に控える嬉しい発表がたくさん告知されましたが、そういったなかで最新EP『テトラへドロン』はどういう立ち位置の作品になるのでしょう?

桜木雅哉(さくらぎまさや)「僕らは今年デビュー5周年を迎えて、“夢現の続き”というテーマを掲げて活動してきたのですが、『テトラへドロン』はそんな1年を締め括る作品です」

長野凌大(ながのりょうた)「アニバーサリーイヤーを締め括るにあたって、げんじぶは今までいろいろなジャンルの楽曲に挑戦してきたので、今の僕らが表現できる音楽の幅を見せようという話になったんです。それで“正四面体”(テトラへドロン)をモチーフに、4曲すべてがA面になる、全A面シングルを制作することが決まりました。そういう経緯があるので、全曲作家さんが違いますし、1曲1曲の世界観もすごく際立っています。楽曲ごとに主人公がいるような作品に仕上がりました」

武藤潤(むとうじゅん)「ぴあアリーナMM公演では、今月配信したライヴのテーマソング“夢之相-イメノアイ”と、最新EPからも“Go to the Moon”を初披露しました」

大倉空人(おおくらたかと)「今回のEPは4曲すべてのMVを制作したのですが、“Go to the Moon”は、ぴあアリーナMMで撮影し、ライヴMVを制作するという試みをやったんです。観測者(ファン)のみんなと一緒にMVを作りたくて」

杢代和人(もくだいかずと)「曲によっては、世界観を作り込んだMVもあるし。映像面でもバリエーション豊かなEPになっています」
杢代和人

杢代和人

■では、1曲目の「Operation Ego」のお話から。こちらはボカロPのサツキさんによる書き下ろし曲です。

大倉「サツキさんとご一緒するのは初めてだったんですが、“メズマライザー”がYouTubeで1億回再生目前になっているほど、今話題のボカロPさんで。昨年発表した“Museum:0”や、先日のアリーナ公演のテーマソング“夢之相-イメノアイ”を提供してくださったkemu(堀江晶太)さんが、“げんじぶに合うと思う”と紹介してくださった方なんです。そういう繋がりから生まれた楽曲なので、げんじぶらしい世界観と、サツキさんならではの斬新なアイデアが共存しているなと思います」
■SFチックなデジタルサウンドが特徴ですが、光咲くん、デモの第一印象は?

小泉光咲(こいずみこうさく)「(渋い表情で)速いなって……」

一同「あはははは!」

小泉「僕らの楽曲はボカロ色が強いものも多いので、今までもテンポが速い曲はあったんですけど、今回は次元が違うくらいの速さで。“これ、人が歌える曲なのかな?”って疑問に思いました(笑)。この曲はレコーディングの方法も斬新だったんです。もともとのデモのBPMが200くらいなんですけど、レコーディングでは170くらいに落として歌って。そのヴォーカル音源を最終的に倍速にして、っていうやり方で。それは今までやったことのない録り方でしたし、僕らにしか作れない曲だなと思いました」
吉澤要人

吉澤要人

■各自が特に力を入れたパートや、レコーディングでこだわったことはどこでしょう?

小泉「この曲は、楽曲の物語を事前に共有していただいていました。異星人から侵略された人間がコントロールされてるっていう内容なんです。だから、早口で言うメロ部分はあえて言わされてる感を出して歌っていて。基本的にサビ以外は機械的な歌い方をしています」

吉澤要人(よしざわかなめ)「僕は最後の早口パートで〈ただ、イデアに対する、試行錯誤〉という部分を担当しています。普段は歌う前にどういう感じで歌おうかなって考えてから録るんですが、今回は噛まずに言うことが一番の課題でしたね(笑)。なおかつ、支配された立場から見る静かな叫びというか、心では実は叫びたがってるんだっていう感じを出したくて。歌詞通り、試行錯誤しながら録りました」
武藤潤

武藤潤

■他に、早口パートが大変だった人は?

桜木
「(小さく挙手)はい。僕は滑舌があまりよくないので、早口練習をしてからレコーディングに臨みました。毎日、お風呂で練習して」

杢代「その成果は出た?」

桜木「まあまあ……(笑)。ぜひ音源で確かめていただきたいです」

■早口パートと、サビの温度感がガラッと変わるのも面白いですよね。

大倉「サビはむしろ自我を存分に出すパートなんです。僕は1サビ終わりを歌ってて……」

武藤「同じく1サビの〈僅かな自我を、募っていたい衝動!〉を僕が担当してます。早口のメロパートはBPMを170に落として録ってるんですが、サビはデモと変わらず200のままで録って。僕や空人がそのパートをいただいたことは、熱量を求められているんだなと思ったので(笑)、支配から脱出したい!ってもがく姿をイメージしながら熱量高めに歌いました」
長野凌大

長野凌大

■言われてみれば、この2人は火力が高い感じがするかも。

小泉「僕もサビ歌ってますけどね!?」

一同「あはははは!」

小泉「でも確かに、どちらかというと僕の歌は温度が低めなので。機械的なパートとのギャップを出すためにも、サビはもっと情熱的に!って思いながら歌ってましたね(笑)」

桜木「僕も、他の曲では力強く歌うことがあまりないので、このサビの歌い方は新鮮でした」
■和人くんと凌大くんの見せ場は?

杢代「僕は1番の歌い出しと、1番・2番のサビ前を担当しました。特にサビ前の最後のところは、ここだけトラックの音数が少なくなるので、すごい速さだけど、歌詞がしっかり伝わるように意識してレコーディングしました。しかも、サビに入ると自我を取り戻してどんどん勢いが増していくので、その前の〈想像。〉や〈傀儡?〉もコントロールされてるんだけど、少し自我が出始めてきた?っていう雰囲気を出しながらサビに繋いでいます」

長野「僕は、1番の早口パートの〈痛くない事象。〉と曲終わりの〈居たくないでしょう。〉を歌ってるんですが、ここの歌詞、最初と最後で表記が少し違うんですよ。発音はほぼ同じなのに。1番ではまだコントロールされてるからロボットっぽいんですけど、1曲を通して自我が出てきたことで、最後には少し人間味が出てるんです。歌詞を読みながら聴いてもらうと、その時系列も感じられると思います」
桜木雅哉

桜木雅哉

■振付のポイントやMVの見どころは?

長野「“Operation Ego”の振付は今までにはない、げんじぶだからこそできるダンスだと思います。まず、2サビ前には“踊らないダンス”っていうのがあって(笑)」

■ポージングってこと?

長野「いえ、ただただ棒立ちする振付なんです。しかも、ラスサビもすごくて」

桜木「暴れてます!」

吉澤「冗談じゃなくて本当に(笑)。“自由に暴れて”という振付なんです」

長野「長年ダンスをやってきましたけど、その中でも見たことがないような、ダンスの概念を覆す振付になっているので、観ていて楽しいんじゃないかなと思います」

杢代「“自由に”って言われると、それはそれで難しいんですが、どうせなら振り切ってやろうと思って。MV撮影で思いっきり暴れたら、すっごい腕が痛くなりました!(笑顔)」

桜木「そんなみんなの暴れっぷりと、異星人に支配されてもがいているシーンとのギャップが、MVの見どころですね」
小泉光咲

小泉光咲

■2曲目「遊戯的反逆ノススメ」は、「Foxy Grape」の作詞を手掛けたKiyokiさんによる疾走感溢れるロックチューン。

武藤「“Operation Ego”と逆で、“反骨精神”を表現しているこの曲は人間味を感じられる楽曲です。とはいえ、荒々しいだけではなくて。人生楽しい方がいいよな!って思わせてくれる曲だなと思います」

吉澤「自分のパートに〈どうせ終わるなら 弾けるtill we die〉っていうフレーズがあるんですけど、僕もこのマインドで生きたいなって思いました(笑)」

■この曲も設定が決まってるんですか?

大倉「はい。この世界の僕らは、ハッキングが得意な陰のインテリ集団で。そんな僕らが、地球が異星人に襲われて危機に陥った時に、やっと日の目を見て地球を救うっていうストーリーです」

杢代「その無敵さを象徴してるのが、僕が歌っている〈向かうとこ敵なし〉と、その後の空人の〈今ちょっと救うか世界俺たち〉です。こんなに強気な歌詞を歌うことは滅多にないので、めっちゃカッコつけて歌いました。この先のげんじぶも、敵なしじゃないですか?」

長野「悪い顔してるなぁ(笑)」

杢代「誰も通らない道を切り拓いていくって意味でね!  向かうところ敵なしでいきたいと思います」

小泉「僕が歌ってる1サビとラスサビの〈託された期待を〉のところも、この曲のストーリーが見えやすい歌詞だなって思いますね。人類の最終兵器として、みんなの期待を託された僕らの姿を描いていて。ただ、AメロBメロを見ればわかるように、この主人公達はヤンチャ集団なので。そのテンションも伝わるような歌い方を意識しました」
大倉空人

大倉空人

■1サビ前で潤くんが歌ってる〈搔っ攫って〉の表現もすごくヤンチャだなって。

武藤「個人的には、ここはヤンチャというより、熱い生き様を感じるパートでした。曲中で
何回も〈Don’t stop play〉って言ってるから、僕、この人達はずっと遊んでるんだと思ってたんですよ」

一同「あはははは!」

武藤「MVでもコミカルなシーンを多く撮影したので(笑)。けど僕のパートの歌詞には、未来は自分で切り拓いていくんだっていう強い意志が込められているので、サビ前にパンチを効かせる感覚で歌いました」
大倉空人
■サビは入りの歌い方がすごく独特ですが、これはどういう経緯でやることに?

桜木「1サビ・ラスサビが光咲で、僕が2サビの歌い出しを歌ってるんですけど、作家さんが作ってくださる仮歌のサビ頭は裏声から入る歌い方だったんです。自分なりに遊んでいい曲だなって感じたので、自分が歌うことでより耳に残る表現ができないかなと思って。いろいろなニュアンスを試した結果、ああいう歌い方になりました」

大倉「僕は2Aのラップパートに力を入れました。ここ、めちゃくちゃ速くて!  かなりデモを聴き込んでレコーディングしました」
続きはBACKSTAGE PASS 2025年1月号でお楽しみください!!
Concept EP『テトラへドロン』

Concept EP『テトラへドロン』

2024.12.04 Release
創造盤 CD+BD ¥6,050
通常盤 CD ¥2,200

01. Operation Ego
02. 遊戯的反逆ノススメ
03. 小説ならば
04. Go to the Moon
https://genjibu.jp/discography/

4th Full Album『核心触発イノベーション』
2025.04.23 Release

Core盤 CD+DVD ¥6,050
White盤 CD ¥3,630
Black盤 CD ¥3,630
ゲンジブ観測所限定盤 CD+フォトブック ¥9,900
https://genjibu.jp/news/detail/1849
『LIVE TOUR 2025 嘲笑倫理学のすゝめ』
2025年3月15日(土)愛知・愛知県芸術劇場 大ホール
2025年3月16日(日)愛知・愛知県芸術劇場 大ホール
2025年3月28日(金)宮城・仙台サンプラザホール
2025年3月29日(土)宮城・仙台サンプラザホール
2025年4月13日(日)東京・東京国際フォーラム ホールA
2025年4月19日(土)大阪・オリックス劇場
2025年4月20日(日)大阪・オリックス劇場
https://genjibu.jp/news/detail/1739

『ARENA LIVE 2025 序破急』
2025年7月12日(土)東京・国立代々木競技場 第一体育館
2025年7月13日(日)東京・国立代々木競技場 第一体育館
https://genjibu.jp/news/detail/1740
原因は自分にある。
げんいんはじぶんにある。7人組ヴォーカル&ダンスグループ。’19年10月、1stシングル「原因は自分にある。」でデビュー。’23年1月、3rdアルバム『無限の終わり』を発表した。現在、『LIVE TOUR 2025 嘲笑倫理学のすゝめ』を開催中。’25年4月23日、4thアルバム『核心触発イノベーション』をリリースする。
公式サイト https://genjibu.jp/
BACKSTAGE PASS 2025年1月号

BACKSTAGE PASS 2025年1月号

表紙:-真天地開闢集団-ジグザグ/バックカバー:FANTASTICS
発売:11/27(水)
定価:1,100円(本体:1,000円)
判型:A4
頁数:136
https://amzn.asia/d/5369ynC

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